カナダへの高校留学は「どの学校に通うか」を考える
高校留学先としてカナダを選んだときに大切なのが「どの州の、どの地域の学校に入学するか」ということです。
国土が広大なこともあり、日本と違って国全体で教育を管理する機関がありません。
教育の管理は州ごとでおこなわれ、独自の教育基準やシステム、カリキュラムが作られています。
州の中でも教育区が分かれており、留学生の受け入れ体制も教育区単位で変わってきます。
カナダでは、100以上の教育区が外国人留学生を受け入れています。
カナダの高校へ留学生として入学するときは、多くの選択肢からあなたにとってベストな学校を選ぶことが大切です。
選択肢が広がりすぎると、逆に迷いが出て、どの学校を選べばいいか分からなくなりますよね。
そこで今日は、カナダへ高校留学をするとき、なにを基準にして学校を選べばいいかをご紹介したいと思います。
ポイント1.地域から選ぶ
都会の学校を選ぶ
カナダは西海岸のバンクーバーと東海岸のハリファックスで4時間の時差が生じるほど広大な国土を持ちます。
地域ごとの特色もはっきりしていて、バンクーバーなどの都市部や観光地のトロントまで、さまざまな特色を持った地域から学校を選ぶことになります。
バンクーバーやトロント、カルガリーなど大きな都市に留学したときのメリットは、「なんでも揃っている」という点です。
高校留学は基本的に学生寮で生活するため、出掛ける機会はあまりないかもしれませんが、博物館や美術館から、テーマパークなど観光スポットまで揃っているのは都会ならではの特色です。
休日には友達とショッピングに出掛けられますし、音楽や芸術などを堪能することもできます。
ただし、都会は楽しみが溢れている反面、治安の面では不安が残ります。
日本人の留学生も多くなるので、せっかく英語を学びにカナダまできたのに、日本語ばかりで話していたとならないように注意してくださいね。
田舎の学校を選ぶ
小さな街や田舎に留学するメリットは、英語力が鍛えられるという点です。
田舎ならではのフレンドリーなコミュニティの中で、英語漬けの毎日を送ることで、自然と英語力が鍛えられるでしょう。
都市部で「英語と日本後半々生活」を送った場合と、田舎で「どっぷり英語生活」を送った場合とでは、帰国後の英語力に歴然とした差が生まれます。
都市部に留学しても、しっかりと勉強して田舎に留学した場合と同等の英語力を身に着ける人もいるので、一概に「都市部への留学では英語力が鍛えられない」というわけではありません。
ただ、日本人留学生が少ない田舎に留学すれば、日常の中で自然に鍛えられるのは間違いありません。
ポイント2.外国人留学生の受け入れ体制で選ぶ
カナダの外国人留学生の受け入れ体制は、教育区ごとでかなり異なります。
積極的に受け入れている教育区もあれば、現地の生徒との割合、国籍ごとで人数制限を設けている教育区も存在します。
留学生の多いが学校へ留学すると、世界中から集まる留学生と交流も持ち、さまざまな考え方を取り入れられ、文化を学ぶこともできます。
ただ、留学生同士で固まってしまうと、現地の生徒との間に壁ができてしまうこともあります。
せっかくカナダまで来たのに、カナダ人の友達が作れないということもあり得ます。
また、日本人が多い学校へ留学すると同じ日本人同士で助け合えるというメリットはありますが、日本語での会話が増える結果、英語の習得が遅れるということも往々にしてあります。
ポイント3.学校の規模で選ぶ
カナダの教育システムは地域ごとでかなり違います。
日本の高校との大きな違いは、何学年制かも、地域や学校ごとに異なる点です。
都会では3年制や4年制の高校が多く、反対に田舎では幼稚園からの12年制というところまであります。
大きいと3年制で生徒が1,000人を超える学校もあります。
大きい学校ではコースが豊富に取り揃えられており、中にはパイロットを目指すコースやロボット工学を学ぶコースなど、なかなかに面白いコースが存在します。
日本語を学ぶコースを設けた学校もあるので、そこで先生のサポートをしたり、日本語コースを選択している外国人に日本語を教えたりすれば、交流が持ちやすくなります。
ポイント4.コースやスポーツから選ぶ
学校の規模にもよりますが、カナダの高校では実にさまざまなコースが設けられています。
一般的な科目はもちろんですが、中にはとてもユニークなコースを設けている学校もあります。
例えば、
・パイロット、航空学
・ロボット工学
・3Dアート
・デジタルアート
・自然保護
・起業
など、日本の学校にいてはまず学ぶことができない分野でも、カナダでは留学する学校によっては普通に学ぶことができます。
競争率の高かったり、高い英語力が求められたりすることもありますが、せっかくのカナダ高校留学です。興味のある分野・コースには積極的に参加してみてくださいね。
ポイント5.予算で選ぶ
行き先がカナダかどうかに関わらず、高校留学には多額の費用がかかります。
1年間の留学でも数百万円の費用がかかることもあります。
どんなに通ってみたい高校があっても、ない袖は振れません。ときには妥協も必要です。
予算によっては、留学費用が安くて済む教育区から高校を選ぶことも必要になるでしょう。
といっても、カナダへの高校留学は受け入れ先も多いので、根気よくリサーチすれば、必ず希望に合った高校が見つかるはずです。